今回は「面接が10分で終わった時の採用担当者の本音」というご質問にお答えします。採用面接を何度か受けてきた方は、気になったことがある人も多いのではないでしょうか。 採用の面接が10分ほどで終わった、後半はほぼすべて雑談だった、にも関わらず合格となった方。逆に終始とても良い雰囲気だった、質問をたくさん受けて興味を持ってもらえたようだった、にも関わらずに不合格となった方は、いったいいつ合否を判断されたのだろうと思ってしまいますよね。 実際に採用面接で最初の10分程度で合否を決めることはあるのか、ある場合はどんなケースなのかを具体的にご紹介します。

採用面接の最初の10分程度で合否を決めている場合はあるのか

結論からお伝えしましょう。採用面接の最初の10分程度で合否を決めている場合はあります! ケースは様々ですが、10分程度といわず、むしろ面接の開始5分ほどで、「なんとなくこの人は合格な気がする」「この人は自社にマッチしなさそうだな」と感じることがあります。

そのような場合では、もし複数の面接官が面接していた際にも、同じ意見のことが多いです。それほど印象的な何かを感じたのでしょう。 余談ですが、最初の10分程度で合否が決まると、わざわざ1時間の面接をする必要がないのでさらっと20分ほどで面接を終了することもあります。早く面接が終わってしまい不安に思った経験がある方もいるかもしれません。面接官にもよりますが、私の場合はなんとなく不合格と決めた方との面接では、一通り定型的な質問をした後はあまり深堀りすることなく、質疑応答を受けます。

ただしあまりにも早く面接を終わらせてしまうと申し訳ないなという気持ちもあり、最後は雑談などを交えます。逆に合格だと早々に判断した場合は、雑談などせずに早めに切り上げることが多いです。そのため、応募者側は、面接にかかった時間で合否を予想することは難しいでしょう。 では、どのような場面で採用面接の開始後すぐに合否を決めているのか、実際のケースを3つご紹介します。

合否を決めているケース1

1つ目は、すでに提出していた書類でほぼ合否が決まっていた場合です。通常、面接前に履歴書や職務経歴書を提出していますよね。面接官はそれらの書類を事前にチェックし、気になるポイントを面接で直接確認します。

書類をみて「この人は合格だ!」と感じていた場合、面接では、直接会った時の雰囲気が自社とマッチするか、書類に記載されていたことに間違えはないか、書類で感じていた印象に相違はないかなどを確認します。挨拶やいくつかの質問に対する受け答えの内容を聞くことができれば、費やす時間は10分程度でも十分なのです。

逆に、書類をみて不合格だろうと判断されていた人は、なぜ書類審査を通過し面接に呼ばれたのか疑問に思いますよね。こういった場合には、書類を見た限りはほぼ不合格だけれど、気になることがあり直接聞いてみたい、その内容によっては採用を検討したいと考えていることが多いです。書類を通過した以上は合格の可能性もあるので、頑張りたいところですね。

合否を決めているケース2

2つ目は、質問に対する受け答えがしっかりできていた場合です。

結論から話す、分かりやすく簡潔に話ができる、的を得た話し方をしている、質問の意図を瞬時に汲み取り受け答えする、などの能力が優れている人は、面接開始10分程のやりとりでもすぐに分かります。こういった、一言でいうと「コミュニケーション力の高い人」は、対人関係の職種だけでなく、さまざまな職種において仕事ができるイメージを持ちやすいため、よほど気になる点がない限り合格と判断しやすい傾向にあります。

逆に、質問に対して毎回ちょっとずれた答えが返ってくる、とにかく話が長い、何を言いたいか分からない、などと感じてしまうと、早い段階で不合格だと判断してしまいます。

合否を決めているケース3

3つ目は、話し方や雰囲気で判断する場合です。こちらはどちらかというと不合格と判断しやすいケースとなります。受け答えもできているし実績もあるけれど、なんとなく自社の雰囲気に合わない、鼻につく話し方をする、取引先や上司に嫌われそうだ、など、結構感覚的な部分も大きいため、とても難しいです。

他にも、ベンチャー企業なのにあまり上昇志向がなくておっとりした様子のため、自社でちゃんとやっていけるイメージが持てなかったという例もありました。 このケースでは面接に挑む基本の姿勢(明るく、前向きになど)を気をつけていれば、後は面接官の感覚を信じて、不合格ならご縁がなかったと思い切り替える方が良いかもしれません。

入社してからマッチングせずに苦労することは避けたいですよね。

面接官の本音

面接の雰囲気が良かったと感じても要注意

採用面接の最初の10分程度で合否を決めているケースについてご紹介しました。ほとんどがこの2パターンだと思います。ただ、面接中、面接されている側はすでに面接官が合否を決めているかどうかを知ることはできないので、最後まで気を抜かずに面接に挑みましょう。 また、面接がとても和やかな雰囲気で、雑談なども交わし好感触だったと感じても、実際は不合格となる場合もあります。私もそうですが、応募者が緊張しすぎないようになるべくリラックスできる会話を心がける面接官は多いです。どんなに良い雰囲気でも「採用の面接」にきていることを忘れず、しっかりと自身をアピールしましょう。

まとめ

いかがでしたか?採用面接では、挨拶や最初の雑談も気を抜かずに受け答えする必要があることを感じていただけたのではないでしょうか。 採用面接の最初の10分程度で合否を決めている場合はあります。合格と判断してもらえるよう、面接対策をしっかりして挑みましょう。