履歴書の封筒の書き方にもマナーがあるように、封筒の封じ方にもマナーがあります。
 封筒は、採用担当者の目に触れる最初のものです。いわば、第一印象に当たります。その封筒の封じ方が応募者の印象を左右しかねません。

 そこで封筒の封の閉め方にスポットを当てていきたいと思います。マナーを身に付けて好印象を獲得していきましょう。

 

封筒のしめ方マナー

 封筒のしめ方に関するマナーは「持参」と「郵送」で異なります。

持参の場合は封筒をしめない

 渡されたら面接官はその場で封筒から履歴書を出します。ですので、封は閉じないようにしましょう。但し、下記のように封筒のフラップは折り曲げておきましょう

郵送の場合は封筒をしめる

 履歴書を郵送する場合は他の郵送物を送るような要領で、封筒をしめます。その際は次のことを注意しましょう。

液体のりで封をするのが理想

 基本的に、封筒はのりでしめます。テープ類で留めるのはNGです。のりの種類は、粘着力が強い液体のりが理想です。
 液体のりは付けすぎると封筒にシワが出来て、だらしない印象を与える可能性があります。液体のりは粘着力が強いので少なめでも十分封を閉じることが出来ます。シワがつかないよう、少なめの量を意識してのり付けをするのがコツです。

スティックのりは粘着力が肝

 ただ、多くの方は利便性の高いスティックのりを持っているのではないでしょうか。確かにスティックのりは、液体のりのように付けすぎても封筒にシワが出来づらいので便利です。しかし、粘着力が弱いものが多いがデメリットです。

 スティックのりを使用するのであれば、粘着力が強い種類をチョイスしましょう。こちらの記事「スティックのりおすすめ12選。粘着力の強いタイプをご紹介」で粘着力が強いスティックのりが紹介あれているので併せて見てみてください。

水のりは濡らしすぎに注意

 昨今では、封筒に水のりがついているケースが稀にあります。
 水のりは、液体で濡らすと粘着力を発揮するのりのことを言います。切手に使用されていることで広く知られています。水のりで封筒をしめる場合は、粘着力を発揮させるための液体の量に注意を払わなければなりません。液体量が多いと、封筒にシワが出来てしまいます。

 そうならないために、少なめを意識して液体を付けましょう。液体の付け方としては、スポンジに水を含ませ、それに水のり部分を付けるのがコツです。

セロテープはNG

 先述したように、応募書類を入れる封筒をセロテープでしめるのはNGとされています。
 セロテープは、貼りやすく剥がしやすいというメリットがあります。しかしそれは、こと大切な書類を入れる封筒においては、デメリットに転じます。剥がしやすく誰もが封筒の中身を見ることが容易になってしまうのです。
 但し、フラップの内側にあらかじめ両面テープがついている封筒の場合は、両面テープで封をとじて問題ありません。

ホッチキスもNG

 セロテープの他にホッチキスもNGです。
 確かに、ホッチキスはしっかり留められるので封筒が開いてしまう心配がありません。しかし、ホッチキスで封筒をしめると、フラップ部分に空間が出来、他の郵送物に引っ掛かり破れるおそれがあります。
 それが理由で、ホッチキスで封筒をしめるのはNGとされているのです。

 

しめマークに関するマナー

 封筒をしめたら、ボールペン等でしめマークを記すのがマナーです。しめマークに関するマナーについて見ていきましょう。

「〆」と記すのがポピュラー

 封筒をしめたら、下記図のように中央に「〆」を記すのがマナーです。

 「〆」には、「確かに封をしました」や「まだ誰にも開封されていない」等の意味が込められています。「〆」マークがずれていると、一度開けて再び閉めたということが一目で分かる印にもなります。
 誤って「×」と記さないように注意しましょう。

「封」と「緘」

 しめマークには「〆」だけでなく、「封」や「緘」もあります。
 「封」は文字通り「封じる」という意味があり、「〆」より改まった印象を与えるしめマークです。一方、「緘」には「重要な書類を封入してある」という意味があります。
 履歴書を入れる際は、「〆」が最適な印字です。

しめマークの必要性

 近年では、しめマークが記されていない封筒が増えていることから、必要ないという考えが慣習になっているようです。とはいえ、しめマークが記されている方が丁寧な印象を与えます。
 履歴書を郵送する場合は、封筒にしめマークを記しましょう。

 

最後に

 履歴書を入れる封筒のしめ方は、持参と郵送で異なります。持参ではしめず、郵送ではしめるのがマナーです。
 しめ方のポイントは、「シワにならず、粘着力が強いもので留めること」と「しめマークを記すこと」の2点です。履歴書を書き終えたからと言って油断してはなりません。採用担当者の最初に目に触れるのは履歴書ではなく封筒です。きちんとした封筒のしめ方を身に付けて、転職活動を成功に導きましょう。