近年、一般事務の求人情報には「ワードやエクセルが使える方」を応募条件にしている企業が多い傾向にあります。これは、事務作業をするにあたってパソコンの使用は必須になっているためです。

 このようにパソコン操作をはじめとして、スキルを持っていることは一般事務にとっては重要になります。

 また、採用担当者にとっては、応募者のスキルを面接等の時点で客観的に判断することはなかなか難しいという面があります。そこで「資格」という判断材料があると、採用担当者にとっては分かりやすくなるのです。

 つまり、資格を保有していることは、スキルを持っている証明にもなり採用担当者へのアピールにもつながるため、一般事務への転職に有利に働くのです。

 そこで本記事では、一般事務への転職する際に有利となる「資格」と「スキル」をご紹介させていただきます。

 

有利な資格

 一般事務は企業によって仕事内容が異なります。とはいえ共通していえるのは、近年、企業による顧客問題等の漏えいが問題となっていることから、適切な情報管理のスキルが求められるようになっているということです。

 これから一般事務への転職を考えている方は、以下の資格の取得をおすすめします。

 

文書情報管理士

 2016年からマイナンバー制度が始まったことで、個人情報を慎重に取り扱う必要性が高まっています。「文書情報管理士」の資格は、まさにそんな現代の一般事務に求められる能力を身につけるための資格として始まったものです。

 この資格を取得しておくことで、一般事務として適した情報管理力があることをアピール出来るため、転職に有利となるでしょう。

受験料 10,800円
試験頻度 2
合格率

2級:70%

1級:61%

上級:42%
主な勉強法 参考書を利用した独学

 →「文書情報管理士」の資格の日程確認や、試験の申し込み等に関してはこちらをご覧ください。

 

日商PC検定

 事務作業をするにあたってパソコンの使用が必要不可欠となっている現代に、おすすめの資格が日商PC検定です。

この資格では、効果的なプレゼン資料の作り方やデータ分析の方法等、実務で使えるパソコンスキルを身につくことが期待出来ます。

 実務で使えるスキルが学べる3級以上を取得することをおすすめします。

受験料

1級:10,290円

2級:7,200円

3級:7,200円

ベーシック:4,120円

試験頻度 年4回
合格率

1級:31%

2級:70%

3級:76%

ベーシック:86%

主な勉強法

・テキストと問題集を使用した独学

・対策講座の受験

 →日商PC検定の日程確認や、試験の申し込み等に関してはこちらをご覧ください。

 

秘書技能検定

 一般事務の仕事には、他の企業に送る文書や来客応対も含まれることがあります。そのような場面においての、ふさわしい言葉遣いや文書の作成方法を学べるのが秘書技能検定(秘書検)の資格です。

 1級から3級までありますが、業務で使えるレベルのスキルは準1級で身につけることが期待出来ます。筆記試験だけでなく面接もあるため、敬語の使い方や立ち振舞いを見直す機会にもなるでしょう。

受験料

1級:6,100円

準1級:4,900円

2級:3,800円

3級:2,600円

試験頻度 年3回
合格率(2013年)

1級:40.1%

準1級:27.8%

2級:54.6%

3級:78.5%

主な勉強法

・テキストと過去問題集の活用

・通信講座

 →秘書技能検定の日程確認や、試験の申し込み等に関してはこちらをご覧ください。

 

 日商簿記検定

 経理担当者がいない職場では、一般事務が経理業務を行う可能性があります。給与計算や経費の精算等、経理が日常的に行う業務で簿記(企業の活動を帳簿に記録し分かりやすく残しておく技術)の知識が必要になるのです。

 そのため、日商簿記検定の資格を保有していることは、転職活動の際に経理事務をこなせることを強調出来ます。それと同時に、採用用担当者に幅広い事務をこなせることをアピール出来るため、転職に有利になるうえに応募する企業の幅も広がるでしょう。

 日商簿記検定では、その簿記について詳しく学ぶことが出来ます。1級、2級、3級、初級がありますが、企業の現場で使えるレベルの簿記が身につくのは2級以上です。

受験料 

1級:7,710円

 2級:4,630円

3級:2,800円

初級:2,160円

 試験頻度  年3回
 合格率(2017年6月)

1級:8.8%

 2級:47.5%

3級:50.9%

初級:25.6%

主な勉強法  テキストや過去問題集を使って自主勉強 

 →日商簿記検定の日程確認や、試験の申し込み等に関してはこちらをご覧ください。

 

MOS(マイクロソフトスペシャリスト)

 現時点ではパソコンに自信がないという方におすすめなのが、MOS (マイクロソフトスペシャリスト)です。ワードやエクセルの基本的な操作方法を細かく学べるため、パソコン操作のスキルアップを大いに期待出来ます。

 一般事務の仕事に、ワードやエクセルを使用している職場は多いため、この資格を保有することは転職の際に有利に働く可能性が考えられます。また、最近では新入社員に受験をすすめる会社も数多くあるほど、MOSは企業側で認知されている資格なのです。

  MOSには、「スペシャリスト(一般))と「エキスパート(上級)」の2つのレベルがあります。まずは、総務の仕事をするうえで使用する機能の大部分を学べる「スペシャリスト」を受験することをおすすめします。

受験料            Word   Word2016

スペシャリスト:10,584

エキスパート:12,744円

Word2013

スペシャリスト:10,584円

エキスパート:10,584円

Word2010

スペシャリスト:10,584円

エキスパート:12,744円

PowerPoint   PowerPoint2016 10,584円  
PowerPoint2013
PowerPoint2010
Access    Access2016  10,584円   
Access2013 
Access2010 
 Outlook   Outlook2016  10,584円   
Outlook2013
Outlook2010
試験頻度 月1~2回  
合格率

スペシャリスト:約80%

エキスパート:約60%

  
主な勉強法

・テキストを使った独学

・パソコン教室に通う

  

 →MOSの日程確認や、試験の申し込み等に関してはこちらをご覧ください。

 

エクセル表計算処理技能検定

 MOSと同様、エクセルについて学べる資格として、エクセル表計算処理技能検定が挙げられます。MOSの方が知名度は高いのですが、スキルがどの程度あるかの判断はエクセル表計算処理技能検定を重視する企業は少なくありません。そのため、この資格を保有していることは、転職活動において有利に働くことが期待出来ます。

 この資格は1級から3級まであり、仕事の現場で実践出来る内容が学べる2級を取得しておくことをおすすめします。

受験料

1級:7,900円

2級:6,800円

3級:5,800円

試験頻度

公開試験:年1~3回

随時試験:全国主要都市にて不定期で実施

合格率 78% ※1~3級全体平均
主な勉強法 問題集を中心とした自主勉強

 →エクセル表計算処理技能検定の日程確認や、試験の申し込み等に関してはこちらをご覧ください。

 

 ワード文書処理技能検定

 ワード文書処理技能検定もMOSと同様、ワードについて学ぶことが出来る資格です。この資格は1~3級まであり、ビジネスに実践出来るスキルが身につく2級の取得をおすすめします。

受験料

1級:7,900円

2級:6,800円

3級:5,800円

試験頻度

公開試験:年1~3回

随時試験:全国主要都市にて不定期で実施

合格率 78% ※1~3級全体平均
主な勉強法 問題集を中心とした自主勉強

 →ワード文書処理技能検定の日程確認や、試験の申し込み等に関してはこちらをご覧ください。

 

 まとめ

 資格を取得することは、一般事務への転職を有利に進める手段でもあります。ひいては、自身の可能性を広げるうえで、資格はとても有効な武器にもなるのです。

 未経験者ながらも一般事務への転職を考えられている方は、本記事を参考に転職活動を進めてみてはいかがでしょうか。