履歴書を作成する際、あなたは何に気をつけていますか?
 「誤字・脱字がないかどうか」「丁寧な字で書く」等が、まず挙げられのではないでしょうか。確かにそれらも大切ですが、最も重要なことを見落としている方が少なくありません。
 それは「統一感」です。統一感を出すだけでその履歴書はググっとよく見えるのです。延いては採用活動に良い結果をもたらしてくれることを期待出来ます。

 そこで本記事では、履歴書を作成する際の大切な統一感についてお伝えしたいと思います。

 

統一感を出す要素

 統一感を出す要素は文字の「大きさ」「表記」「頭・余白」の3種類です。1つずつの要素を深掘りしていきます。

【要素①】文字の大きさ

 履歴書を提出する際、職務経歴書も併せて提出することが多いです。そのため、両書類とも文字の大きさを極力揃えた方がベターです。

 履歴書はスペースに余裕があるので文字が大きくなりがちです。対して、職務経歴書は文字量が多いわりにスペースが少ないので、文字が少なくなる傾向にあります。

 採用担当者は、基本のプロフィールを把握してから詳細な職歴を見たいため、「履歴書→職務経歴書」という順で見ます。履歴書の文字が大きくて職経経歴書の文字が小さいと、後者の見づらさが際立ち読まれないおそれがあります。

 それを避けるためにも、両書類を考慮したフォントサイズにするのが良策です。ここでは、履歴書が11ポイント、職務経歴書が10.5ポイントを推奨します。文字の大きさを可能な限り揃えることで、両書類に統一感が出て印象がアップするのです。
 但し、氏名は目立つように14~18ポイントにしましょう。

 また、自己PR欄や志望動機で小見出しがある場合は、小見出しだけフォントを1ポイントほど大きくしてメリハリを付けましょう。文字サイズが異なりますが、少し大きくすることで読みやすさに繋がります。

【要素②】文字の表記

 思いのほか見落としがちなのが文字の表記の統一です。表記については次の4つが考えられます。

(1)和暦と西暦

 和暦とは「昭和」や「平成」等の元号を使用した紀年のことを指します。例えば「昭和〇〇年」や「平成〇〇年」等が和暦に該当します。

 一方、西暦とはキリストが誕生した年を元年として数える紀年のことを指します。例えば、「19〇〇年」「20〇〇年」が西暦に当たります。

 学歴・職歴記入欄で和暦と西暦が混ざって記載されていると、見る側が時系列を辿る際、混乱します。それを避けるためにも、分かりやすく和暦と西暦どちらかに統一して記入することが大切です。

 また、外国では和暦を使わないので、就職・転職先が外資系企業の場合は、西暦で統一した方がベターです。

(2)半角と全角

 数字を記入する際、半角と全角どちらかに統一されていないと歪(いびつ)に感じることがあります。例えば「2010年10月22日」と「2010年10月22日」では、どちらがキレイに見えるでしょうか?後者の方がキレイに見えますよね。

 細かいことですが、半角か全角どちらかに揃えることで「気遣いの出来る応募者」というよい評価に繋がり、採用に近づく可能性があります。

(3)「始め」と「初め」

 「はじめ」には、ある時点からのスタートを意味する「始め」と、ものごとの最初を表す「初め」の2種類の漢字があります。

 ただ、両者の使い分けは厳密ではなく従来からの慣習がよりどころになっている部分が大きいのです。例えば「はじめまして」というあいさつ言葉は「初めまして」と「始めまして」のどちらの表現も用いられます。そのため、「始め」と「初め」が混同しないようにあえて「はじめ」とひらがなで統一した方がよいでしょう。

(4)「ですます調」と「である調」

 語尾も統一しましょう。語尾を「です」で締めたり「である」で締めたりすると、文章の不統一感が否めません。必ず「ですます調」か「である調」のどちらかに統一をしましょう。

 以上(1)~(4)の不統一が目立つと、採用担当者から「細かい配慮が出来ない応募者」というレッテルを貼られるおそれがあります。それが採用を左右する可能性もあるので、表記は一致するように努めましょう。

【要素③】文字の頭・余白

 文字の頭や余白を揃えることも履歴書の統一感を出す1つの要素になります。下記画像のように文字の頭や前後を揃えて、見栄えのよい履歴書を目指しましょう。

【「ふりがな」「氏名」「現住所」の文頭を揃える】

【「学歴」と「職歴」同じ位置に書く】

学歴・職歴が1行に収まらない場合

 学歴・職歴を記入する際、学校名や会社名等が長く1行に収まらない場合があります。但し、収まらないからといって文字の大きさを小さくしないようにしてください。学校名や会社名を省略するのもNGです。

 収まらない場合は、2行目を活用しましょう。下記画像のように、1文字分のスペースを空けて2行目を記入することで、上の段の続きであることを示すことが出来るのです。

 

終わりに

 履歴書は自分を移す鏡にもなります。その鏡で不揃いが目立つと、採用担当者から「だらしない人」「仕事がいい加減な人」と捉えられる可能性があります。
 ぜひ、統一感のある履歴書を作成して就職・転職活動を成功させましょう。