人手不足が叫ばれる昨今、求人を出しても集まらないという企業からの声は少なくありません。しかし、工夫を凝らすことで、求人を集めることが出来ます。
 本記事では、「求人を出しても集まらない」という悩みをお持ちの企業に向けて、求人が集まる方法についてお伝えしたいと思います。

 

求人が集まらない原因

 そもそも、なぜ求人が集まらないのでしょうか。まずは、求人が集まらない原因を見ていきましょう。

【原因①】求人情報が少ない

 いのいちばんに挙げられるのが「求人情報が少ない」です。
 某アンケートによると、「転職活動中の『9割』が転職に対してリスクを感じている」ようです。リスクを感じる理由として、多くの人が挙げているのが「思っていた仕事内容と違う」でした。

 つまり、求人情報が少ないと、「思っていた仕事内容と違うのではないか」とリスクを感じ、応募に踏み込めないのです。

【原因②】他社と比較して給与が少ない

 職種・勤務地が類似している他社の求人と比較して、給与が少ない可能性も考えられます。求職者は、様々な媒体で求人情報を見て、よりよい待遇の求人に応募する傾向にあるのです。

【原因③】求人媒体が合っていない

 近年は、求人媒体にも多様化が進んでいます。例えば、看護師に特化したサイト「看護roo!」や、タクシーの求人専門サイト「転職道.com」等、特定の業界を得意としている求人サイトが増えています。
 求人が集まらない場合、自社と掲載している媒体の相性が合っていない可能性も考えられます。

 また、現在はネットでの求人がメインとなっているため、新聞の折り込みチラシ等での求人は、効果が減少している事実は否定出来ません。確かに、アルバイト等のライトな募集や地方では、現在でも折り込みチラシ等は効果があると考えられています。しかし、それら以外では求人が集まらない傾向にあります。

 

求人が集まる方法

 以上3つの集まらない原因を解消して、求人が集まるようにするためには、どのような方法を採ればよいのでしょうか。具体的には、以下のような方法が挙げられます。

【集まる①】求人概要文を詳しく書く

 求人サイトに載せる、仕事内容や応募条件等の求人概要を詳しく書くと、求人が集まりやすくなります。求職者は求人概要を見る際、給与等の待遇面の他に、ここで働くイメージが出来るかどうかを見る傾向にあります。
 求職者がイメージしやすい求人概要文にするためには、次の4点に留意しなければなりません。

⑴仕事内容を具体的に伝える

 仕事内容を具体的に伝えることが、とても大切です。
 例えば、営業職を募集する場合、「〇〇の新規営業」と記載するだけではイメージが湧きにくいです。しかし、「どのような商品を誰に、どのような手法で営業するのか」までを記載すると、求職者は、実際に働いている姿を頭の中にイメージしやすくなります。

 公開出来る情報は、可能な限り記載するようにしましょう。

⑵数字を入れる

 アピールしたい部分は、数字を用いて強調させましょう。というのも、数値が入っていると具体性や信憑性が増すためです。例えば、離職率が低いことをアピールしたい場合は「7割の人が5年以上勤務」、残業時間の少なさを強調したい場合は「残業は月10時間程度」といったように、数字を入れましょう。

 数字を入れた方が、求職者が働くイメージしやすくなり応募に繋がりやすくなるのです。

⑶働くメリットを記載する

 自社で働くと、どのようなメリットがあるのかを記載するのも一手です。例えば、「〇〇についての知識が身に着きます」「〇〇な人達と一緒に働けます」等が挙げられます。

⑷アルバイトの場合は時給と勤務時間を工夫

 アルバイト採用の場合は、時給と勤務時間の記載を一工夫しましょう。いずれも、プラスの要素を加えた上で、記載するのがコツです。
 例えば、時給であれば「時給1,000円~(交通費支給有り)」「時給1,000円~(昇給あり)」といったように、労働者にとってのメリットを伝えるようにしましょう。

 また、勤務時間であれば、「勤務時間 10:00~18:00(週2日からOK)」「勤務時間10:00~18:00(要相談)」といったように、応募の間口が広がるような記載をし、「融通が利きそう」「これなら応募してみよう」と思ってもらうような記載をすることが大切です。

【集まる②】未経験者歓迎にする

 未経験者OKにすると、応募に対してのハードルが低くなり、応募数が増えます。未経験者OKと記載するだけでなく、例えば、「研修制度が整っているので未経験者からでも安心してスタート出来ます!」といったように、応募者の不安を取り除くような一言を加えるのがベターです。

【集まる③】外国人可にする

 アルバイトやパートの求人が集まらない場合は、「外国人可能」を条件に加えると、グッと応募率が上がります。
 もし、あなたの会社が外国人の受け入れ体制が整っているようであれば、外国人可能をアピールしてみましょう。

【集まる④】自社に合った求人サイトを選ぶ

 近年、求人業界は、特定の業種に特化する求人サイト等が増え、多様化が進んでいます。そのため、自社の特性に合った求人サイトをチョイスしているのかどうかが、応募数を左右します。

 応募数が少ない場合は、求人を掲載する求人サイトを再考してみてもよいかもしれません。

【集まる⑤】求人サイトの特集企画を活用する

 大手の求人サイトでは、特集企画が用意されています。例えば、「30代以上の中堅・ベテラン層歓迎の企業特集」や「自社内で開発出来る!IT系エンジニアの求人特集」等の企画が用意されています。
 自社にマッチする特集企画があれば、活用するのも一手です。

【集まる⑥】スカウトメールを活用する

 大手のウェブ求人サイトでは、スカウトメールというオプションが付いているケースが多いです。スカウトメールとは、求めている人材に直接メッセージを送れるメールサービスのことをいいます。
 もし、大手のウェブサイトに求人を掲載している場合は、スカウトメールを活用すると、応募に繋がる可能性があります。

【集まる⑦】自社ホームページに採用情報を掲載

 求人サイトや求人票では、文字数や原稿スペース等が限られており、伝えたい情報を全て載せることが難しいです。そこで、自社のホームぺージに採用情報を掲載するのも一案です。

 実は、応募者は、求人サイトで気になった会社のホームぺージをチェックする傾向にあります。ですので、自社のホームぺージに求人サイトで載せきれなかった採用情報を載せることはとても効果的なのです。

【集まる⑧】採用代行

 別途の費用はかかりますが、採用活動を代行してくれる業者に依頼するのも一手です。採用代行業者は、採用計画から募集・選考・内定・入社まで、採用工程の全てを遂行してくれます。
 求人募集をする時間と人手が足りなかったり、採用活動が順調じゃなかったりする企業は、採用代行業者に依頼してみてもいいかもしれません。

 

終わりに

 人手不足が叫ばれる昨今でも、工夫をすれば、まだまだ人材は集まります。人材がいなければ会社の繁栄も見込めません。ぜひ本記事で紹介したような方法で人材を集めて、企業の繁栄に貢献しましょう。