みなさんは職務経歴書を手書きとパソコン、どちらで作成しますか?
 リクナビNEXTが転職成功者を対象に行ったアンケート調査のよると、手書きとパソコンの割合は下記のように分かれました。

手書き…51%

パソコン…40%

併用…7%

その他…2%

引用元:職務経歴書は手書きとパソコン、どちらで作成した方が良い?

 パソコンより手書きの方が、割合が多いという結果が出ています。一見、パソコンで作成する方が便利でメリットが多いように見えますが、なぜ手書きの方が多いのでしょうか。

 本記事では、パソコン作成の便利さにも触れながら、手書きの職務経歴書の魅力についてご紹介させていただきます。

 

パソコンで作成するメリット

 はじめに、パソコンで職務経歴書を作成するメリットについて以下3つをお伝えいたします。

【1】ミスをすぐ直せる

 職務経歴書は、職歴が少ない場合にはA4サイズの用紙1枚程度で済みます。ですが、転職回数が多くなったり、アピールしたい実績が増えたりすると2、3枚使う必要があります。A4用紙2枚であれば、文字数は1,000~1,200文字ほどになります。

 これだけの文字数を書き上げるには、どこかでミスを起こす可能性が考えられます。手書きだと修正液の使用がNGのため、年次を間違えてしまった等のほんの些細なミスで1から書き直す必要があります。対してパソコン作成は、ミスした箇所を修正するだけで済むのです。

【2】工夫を凝らせる

 職務経歴書は、応募先企業に自身をPRするためのプレゼン資料です。職務経歴や自己PRや志望動機等、実に書き込む量が多いため、読みやすいレイアウトにすることが肝心です。パソコンであれば、WordやExcelの編集機能を利用して、読みやすいレイアウトにしたり強調したい箇所を太字にしたり等、工夫を凝られます。

【3】再利用出来る

 手書きの場合、受ける会社分の職務経歴書を一から作成しなければなりません。しかしパソコンであれば、一度作成した職務経歴書を、応募企業に合わせて部分修正をするのみで再利用することが可能です。

 

職務経歴書を手書きで作成するメリット

 一方で、手書きには“アナログならでは”の以下3つのメリットがあります。

【1】個性や人柄を伝えられる

 手書きの場合、角ばりがある文字であったり丸みを帯びた文字だったりと、人それぞれの個性が出ます。よって、手書きの職務経歴書は、整ったパソコンの文字より個性や人柄を伝えることが出来ます。

 もし応募する企業が、「個性や人柄を重視」といった募集内容を記載しているようであれば、職務経歴書を手書きで作成するのもよいかもしれません。

【2】入社意欲を伝えられる

 人の手で書かれた文字には、書き手の思いが表れます。特に、手書きが一般的だった頃から採用を行っている採用担当者の中には、人の手で書かれた書類に意欲を見出すケースもあります。

 「是が非でも入社したい」と考えている企業を受ける場合は、手書きの職務経歴書で溢れる入社意欲を伝えるのも一手でしょう。

【3】文字の美しさをアピール出来る

 応募する職種が、秘書や講師等、文字と密な関わりがある仕事の場合は「字の美しさ」をアピール出来る絶好の機会です。
 美しい字には「仕事が丁寧」というイメージがあるため、採用担当者によい印象を与えることも可能です。

 「字の美しさ」に自負がある方は、手書きで職務経歴書を書くこともアリでしょう。

 

職務経歴書を手書きで作成するデメリット

 しかし、手書き作成は場合によってデメリットが生じてしまう可能性があります。いわば、諸刃の剣なのです。

【1】「パソコンスキルがない」と思われる

 手書きの職務経歴書には「パソコンのスキルのない応募者」というマイナスな印象を与えてしまうおそれがあります。

 とりわけ、一般事務や経理等、wordやexcelのスキルが求められる職種への応募の際は、手書きを避けた方がよいでしょう。

【2】「仕事効率が悪い人」と見なされる

 また、「仕事効率が悪い人」と見なされる可能性もあります。特に外資系企業では、そのように見なされる可能性は否定出来ません。

 というのも、海外では職務経歴書はパソコンで作成するのが一般的です。そのため、外資系企業を応募する際は、手書きではなくパソコンで職務経歴書を作成するのが無難でしょう。

【3】「ネットへの親和性がない」と疑われる

 さらに、「ネットへの親和性がない」と疑われる可能性もあります。特にネットへの親和性が強いIT企業やベンチャー企業を受ける場合は、手書きを控えた方がよいでしょう。

 

手書き作成のコツと注意点

 ここまで、職務経歴書を「パソコンで作成するメリット」「手書きで記入するメリット・デメリット」をお伝えしました。
 それらを踏まえたうえで、手書きをチョイスする方は、ここから先の具体的な手書き作成の方法を見ていきましょう。

市販の職務経歴書の購入先

 まず、市販の職務経歴書の購入先についてご紹介させていただきます。

お店

 職務経歴書は、100円ショップやコンビニ、大手文房具店で、履歴書とセットになって売られていることが多いです。
 また、ホームセンターやドラッグストア等でも販売されている場合があります。

ネット

 職務経歴書をネットでも購入可能です。大手通販サイトや家電量販店のサイト等で販売されています。ネットで購入する場合、商品到着までに日数がかかることがあるため、事前に到着日を確認してから購入するようにしましょう。

市販の職務経歴書は種類が少ない

 但し、市販の職務経歴書は種類が少ないです。主に以下の2種類が挙げられます。

(1)職歴欄が大半を占めるタイプ

 1つは、職歴欄が大半を占めているタイプです。自己PRや志望動機を書く欄が小さく、自身をアピールしづらい場合があります。

(2)自己PR欄が設けられているタイプ

 もう1つは、職歴を書き込むスペースが若干少なく、その分自己PR等の欄が設けられている用紙です。

 上記2つのタイプから選ぶことになります。一般的には、自己PR欄等が設けられている後者の方がオススメです。

 というのも職歴を羅列するだけでは、あなたがどのよう知識やスキルを持っているのかを伝えづらいためです。
 しかし、人それぞれアピールしたいポイントは異なるため、この2タイプから選ぶのは難しいという方もいるかもしれません。

 そのような方にオススメなのが、ネットで職務経歴書を無料ダウンロードする方法です。

 ネットから無料ダウンロード

 ネットで「職務経歴書 用紙 ダウンロード」とキーワード検索をすると、職務経歴書の用紙をダウンロード出来るサイトが多数見つかります。
 市販の職務経歴書より、様々なレイアウトを選ぶことが出来るためオススメです。

手書きの場合の職務経歴書の見本

 それでは、手書きの見本をご紹介させていただきます。

市販の場合

市販の職務経歴書の場合、例えば職歴欄が多いことを利用し、下記のような書き方で職歴を書き込むとよいでしょう。

勤務地・職歴・所属事務所・役職・業務内容・その他
2011 5 株式会社〇〇食品入社
    業務内容:スイーツを中心とした食品の生産・販売
    資本金:3,500万円
    年商:150億円
    新人研修では1ヶ月自社工場で製品知識について学ぶ。
2011 6 本社・商品管理部に所属
    受注管理業務(注文確認・振込確認・自社工場へ生産手配・商品発送手配)を担当。
2015 10 北関東営業所に異動
    北関東営業所管轄の受注管理業務全般を担当
    営業のサポートとして、資料作成・販促ツールの作成・情報収集等を行う。

 無料ダウンロードの場合

 無料ダウンロードの場合、様々なタイプがあることから、自身の長所を十分にアピール出来る職務経歴書にするとよいでしょう。具体的な選び方や書き方についてはこちらの記事『「職務経歴書の書き方」が書類選考突破のカギを握る』を参考にしてみてください。

履歴書や職務経歴書のテンプレート

まとめ

 冒頭で触れたリクナビNEXTのアンケートで、職務経歴書を手書きで作成した方が多いという結果が出た理由は、手書きならではのメリットがあるためでしょう。
 しかし手書きは、ときにデメリットが生じることがあるため見極めが必要です。本記事をお読みいただき、応募企業が手書き作成とパソコン作成のどちらが適しているかを見極めてみましょう。

 また、手書き作成の方法も記載させていただきましたので、職務経歴書を手書きで作成する方はぜひ参考にしてみてください。