未経験だけで経理に転職したい、そう考えている方はこのような不安に悩まされていないでしょうか?

「未経験から経理職に募集しても採用されなそう」
「未経験の上、経理の資格も持っていないから面接で落とされる気がする」
30歳過ぎて未経験は難しいかも」

 しかし、経理未経験でも経理職に就くことは可能です。実は、転職成功へのカギは志望動機と自己PRに隠されています。
 そこで今回は、未経験でも経理へ転職出来る志望動機と自己PRの書き方を中心にお伝えいたします。

 

未経験から経理に転職するのが難しい理由

 そもそも、なぜ経理職は未経験からの転職が難しいというイメージが強いのでしょうか。それには、以下2つが理由に挙げられます。

【理由①】採用枠に対し応募者が多い

 経理職は、売り上げ目標を掲げるプレッシャーがなく繁忙期以外は残業が少ないことから、働きやすい人気の職種です。そのため、応募者が多いのです。
 にも関わらず、少数精鋭で運営されることが多い経理部は、採用も1~2名程度と少数枠のため倍率が高くなります
 よって、経理未経験者は採用されにくい傾向にあります。

【理由②】スキルを持っているのが前提

 経理部は少人数で運用されるため、丁寧な研修が行われていないケースが少なくありません。そのため、スキルを持っている人を採用するのが前提になっている企業が多いのです。

 

経理に求められるスキル

 とはいえ、未経験者が経理職に就業出来ないとは限りません。経理には下記3つが主に求められます。

①パソコンスキル
②正確さ
③コミュニケーション力

 上記のスキルを身につけていれば、未経験からの転職は十分可能です。

①パソコンスキル

 経理にはパソコンスキルが必須です。とりわけ、ワードやエクセルは必ずと言っていいほど業務で使用します。最低限、ワードとエクセルを使用した経験が必要とされるでしょう。

②正確さ

 経理は細かい数字を扱う職種です。そして小さなミスが大きな問題に繋がりかない機密情報を取り扱います。そのため、正確さが求められるのです。

③コミュニケーション力

 経理業務は部署内では完結せず、仕入れや売上、経費等、常に他部署と情報を共有しながら仕事を進めていきます。

 担当する業務が広くなれば、外部の税理士や取引先等と直接やりとりする機会も増えます。経理は、デスクワークが多いながらもコミュニケーション力が求められる職種なのです。

 

未経験から経理へ転職する際の準備

 経理未経験の方は以上の経理に求められるスキルを中心に準備していきましょう。準備方法は次の3つがオススメです。

【準備①】スキルの棚卸しをする

 まずは、前職でどのようなスキルを得て、それが経理に活かせるどうかの洗い出しをしましょう。これを「スキルの棚卸し」といいます。

 経理未経験の方であっても、前職の経験から活かせるものがあります。例えば、「事務処理能力が正確で早い」や「経営管理を行っていた」等です。経理職に活かせる可能性がある経験をあぶり出し、履歴書を書く際や面接時にアピール出来るよう準備をしましょう。

【準備②】資格の取得

 資格を持っていると、基礎知識がある証明になります、そのため、資格の取得を目指すとよいでしょう。
 経理業務には、簿記(企業の活動を帳簿に記録し分かりやすく残しておく技術)のスキルが必要になります。そこで、簿記検定等の資格取得をオススメします。

 また、ワードやエクセルのスキルを証明出来る日商簿記検定等の資格取得もよいでしょう。
 下記の記事で、経理の知識について学べる資格からパソコンソフトの操作を把握出来る資格まで紹介していますので、併せてご覧ください。

【準備③】コミュニケーション力を身につける

 コミュニケーション力を身につけるためには、普段会わない人と会話してみるのがよいでしょう。例えば、大勢いるイベントやパーティー等に参加して様々な人と会話を交わすとよいでしょう。
 環境を変えることで、コミュニケーション力は磨かれていきます。

【準備④】まずは派遣から

 未経験からの転職が難しい傾向にある経理ですが、派遣社員として経理職のキャリアをスタートさせるのも一手です。未経験OKの派遣求人が増えているため、採用されやすい傾向にあります。

 そこで経理の経験を積み、その後正社員としてのキャリアに繋げるという道もあります。

 

年代別の注力ポイント

 ここからが本題です。最も大切なのが、準備をした上で志望動機と自己PRでアピールをすることです。
 その際、注力するべきポイントを見ていきましょう。

20代

 20代は、経理未経験でも採用されやすい傾向にあります。というのも、20代は吸収力がよいと見られているためです。
 ともなれば、20代に求められるのは”やる気”です。やる気があれば知識やスキルの吸収は早く、早期に即戦力として働いてくれるという期待を持たれます。

30代

 30代になると即戦力が求められます。採用担当者は前職から経理職の強みになり得る部分を吟味します。
 スキルの棚卸しをし、経理職に生かせる経験や強みをピックアップしておくことが大切です。

40代

 40代ともなれば、多くの社会経験を積んでいるため、”人をまとめる力”が期待されています。これまでに部長や課長等の経験がある方は、そのアピールを中心に行いましょう。

 

未経験から経理になるための自己PR例

 未経験の方にとって自己PRはアピールチャンスです。そこで、よい自己PR例を2つご紹介させていただきます。
 この2つに共通しているのは、経理職に求められるものを過去の経験から活かせるというアピールをしていることです。

前職の営業では、売り上げ目標を追うだけでなく、利益率を上げることを目標に取り組んでいました。売り上げに対する原価や必要経費など、収支を把握することで問題点を発見することができ、営業所長への改善提案を行いました。その結果、営業所全体の利益率向上につなげることができました。

この経験から、会社の経営状況を把握する経理の重要性を実感し、会社の基盤を支える経理職を志望しています。

引用元:https://tenshoku.mynavi.jp/knowhow/mikeiken/09#section06

ポイント:数字を意識して仕事に取り組んできた姿勢は好感を持たれます。また、過去の経緯から経理を志望する理由を述べているため、説得力があります。

営業事務として、取引先および社内各部署との受発注業務や請求書発行などを担い、経理部門とのやりとりも重ねてきました。営業数字を正確に取り扱う意識を高く持つことはもちろん、関係各所との連携や調整を密に行うことで、スムーズに業務を遂行しておりました。

また、数字をより正確に読み解けるようになりたいと簿記2級を取得済みです。営業事務で培った調整力やコミュニケーション力を生かして、貴社の経理部門強化に貢献してまいります。

引用元:https://tenshoku.mynavi.jp/knowhow/mikeiken/09#section06

ポイント:正確さを意識して業務に取り組んできたスタンスは経理にも活かせます。また、社内外問わず様々な人と円滑に業務を遂行してきた経験は、経理に欠かせないコミュニケーション力のアピールに繋がります。さらに、知識を得るために資格取得に励んだ姿勢も好まれるでしょう。

 

未経験から経理になるための志望動機

 続いて志望動機を見ていきましょう。未経験から経理職を応募する際の志望動機は以下の2つに重点を置いて考えましょう。

①なぜ経理職なのか

 数ある職種の中でなぜ経理職を志望したのかが明確に伝えることが大切です。例えば、「会社の会計や財務にとても興味がある」や「数字に強いため」等が例に挙げられます。

②なぜこの会社なのか

 経理職は、多くの会社で存在する職種です。ですので、「なぜ御社を志望したのか」を示す必要があるのです。その会社がどのようなサービスを行っているのか、経営理念や社風に共感する部分はあるか等、その会社の特色を理解した上で、「貴社のココに魅力を感じました」と言えるようにしましょう。

 

志望動機例

 では、それらを踏まえて2つの志望動機例をご紹介させていただきます。

私はこれまでの事務職での経験を活かし、以前から強い興味があった経理の仕事をしたいと考え貴社の経理職を志望いたしました。現職では、スキルを厳しくかつ正当に評価される派遣社員という雇用形態にやりがいを感じ、常にスキルアップをしながら長年勤めてまいりました。その中でさらに専門性の高い事務職に就きたいと考えるようになったところ、貴社が未経験者を対象に経理職を募集していると知りました。未経験の中途採用者が働きやすいようにときめ細かい研修制度を設けた貴社の理念と、実際に多くの方々が第一線で活躍されている社風に大変共感いたしました。すでに取得した簿記3級の資格だけでなく、これまでの事務経験と数字に強い特性を活かし貴社のお役に立ちたいと考えております。

引用元:https://type.jp/s/aspiration/example/staff/accounting.html

ポイント:派遣職は、会社から評価されなければ契約更新がされません。そんな派遣社員として長年と勤めてきた経歴は大きなアピールポイントになります。また、自身の強みを応募企業のきめ細かい研修制度を通して発揮できることを伝えています。

学生時代は経営学部で財務会計について学び、日商簿記3級を取得しました。前職では営業職でしたが、社内のスタッフ部門として働いてみたいと思い、予算管理や資金計画の業務がある経理職では学生時代身につけた資格が活かせると考え志望しました。経理の業務は未経験ですが、できるだけ早く実務を身に付けるとともに、営業職で身につけたコミュニケーション能力を活かし関係各部署の調整や交渉をしながら、貴社の経営基盤強化に貢献できる人材を目指したいと考えております。

引用元:https://type.jp/s/aspiration/example/staff/accounting.html

ポイント:前職の営業職で身につけたコミュニケーション力を活かせることをアピールしています。また、会社が力を入れている「経営基盤強化」について理解した上で志望をしています。

 

未経験からの成功事例

 ここで未経験から転職に成功した方の話を聞いてみましょう。

Aさん(30歳女性) 卸商社 ⇒ 経理
 売上目標の達成のために、仕入れ先からの仕入れ額や在庫調整、利益率等にも目を向け、収支のバランスを意識してきたことをアピールしました。数字に対する姿勢が認められ、経理未経験からの転職に成功しました。

Bさん(28歳女性) 総務 ⇒ 経理 
 中小企業の総務部でバッグオフィス業務を幅広く担当しました、ときには、経営幹部とも直接やりとりを重ねながら会社全体へ視野を広げてきたのが強みでした。それをアピールしたら経理部門への転職が叶いました。

35歳男性 システムエンジニア ⇒ 経理
 システムエンジニアとして企業向け業務システムの開発に取り組み、総務システムのブラッシュを支援していました。その過程で経理業務とシステム面双方の理解を深めてきたことから、システム活用による業務効率への期待も含めて採用が決まりました。

 人それぞれの特色をアピールをし、採用に繋がったことがうかがい知れるのではないでしょうか。

 

終わりに

 経理未経験者でも転職に成功出来るカギが志望動機と自己PRにあることが本記事を通してお分かりいただけたでしょうか。
 経理に求められるスキルの準備をした上で、志望動機や自己PRを工夫することで未経験でも経理への転職は難しくありません。
 経理への転職を検討している方はぜひ本記事を参考の準備を進めてみてください。

 

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