法律事務所の事務員の求人は、一次選考の多くが履歴書等の書類による審査です。つまり、事務員になるためには、応募書類の良し悪しがカギを握るのです。
そこで、本記事では応募書類の1つである「履歴書の書き方」と「応募の際の注意点」についてお伝えします。
履歴書の書き方
はじめに履歴書の書き方についてみていきましょう。
①日付の表記は統一
日付は元号と西暦、2通りの記入方法があります。履歴書全体でいずれかに統一しましょう。
②写真の印象は清潔感が大切
書類選考で写真の印象はとても大切です。清潔感が伝わる写り方を意識しましょう。フォトスタジオでの撮影をオススメします。
③学歴・職歴は見出しを記載
学歴の記入欄の上段には「学歴」、職歴の記入欄の上段には「職歴」と記入しましょう。
④学歴は中学校卒業から
採用担当者に詳細な学歴を把握してもらえるよう、中学校卒業から記入しましょう。
⑤学校の表記は正式名称で
学校名・学科を記入する際は、略称や総称ではなく正式名称で書きましょう。
⑥省略して記入しない
学歴や職歴を記入する際は、「同年」「同月」「同校」「同社」等のように、省略して書かないようにしましょう。
⑦職歴の雇用形態の記載
雇用形態が正社員以外の場合は「入社」の後に、「(契約社員)」「(アルバイト)」等と記載しましょう。また、法律事務所での職務経歴がある場合は、「〇〇事務所 入社」ではなく「〇〇事務所 入所」と記入するのが適しています。
⑧職歴は必ず記載
「職務経歴書参照」と記入して、職歴の記載を省略しないでください。職歴は必ず記載しましょう。
⑨「以上」と記載
最終職歴の1つ下段に右詰めで「以上」と記入してください。
⑩空白に注意
学歴・職歴に記載するべきボリュームに合わせて、書式を選択してください。空白の行が多く出来てしまう場合は、履歴書のフォーマットが自身の経歴に合っていない可能性があります。
⑪正式名称を記載
免許・資格は省略せず正式名称で記入してください。
⑫情報は必ず記載
空欄にせず、必ず記入しましょう。
⑬趣味・特技などは詳しく記載
箇条書きにするのではなく、自身の趣味について説明を添えて、採用担当者があなたの人物像をイメージしやすいように工夫しましょう。
⑭志望動機を書くコツ
志望動機を書く際は以下4点を留意しましょう。
1.法律あるいは法律事務に興味を抱いたきっかけ
2.法律事務職を志望する理由
3.活かせるスキル・長所
4.応募先でどのように働いていきたいか
上記1~4を含み順番に構成することで、採用担当者に「法律事務所で働きたい理由」「あなたを採用するメリット」「あなたの働き方へ理解」を伝えることが出来ます。
⑮空欄はつくらない
空欄はよい印象を与えないので、例のように記入することを忘れないようにしましょう。また、法律事務所に応募をするので、「貴社」や「御社」ではなく、「貴所」あるいは「貴事務所」と記入してください。
履歴書の関する様々な注意点
履歴書については書き方以外にも注意点があります。主に以下4点が挙げられます。
【注意点①】自身に合った履歴書を作成する
現在、履歴書のフォーマットは市販だけでなく、インターネットで手にすることも可能です。
市販の履歴書は、郵送用封筒が付属で付いていて便利なので利用する人も多いでしょう。その一方で書式が既に決まっているため、自身がアピールしたい内容を記入出来ない可能性があるのが難点です。
出来れば、自身に合った履歴書をオリジナルで作成するのがベターです。あるいは、ネット上にある様々なフォーマットの中から自身に合った履歴書をダウンロードするのというのも一つの手立てです。
【注意点②】基本はパソコンで作成
履歴書を作成する際、法律事務所から手書きで書くように指定がある場合は、必ず手書きで作成してください。
特に指定がない場合は、パソコンで問題ありません。ただ、字をキレイに書く自信がある方は、手書きでの作成がアピールに繋がる可能性があります。字に自信がある方は積極的に手書きで作成しましょう。
【注意点③】送付状について
送付状について気をつけることが何点かあるので、1つずつご説明させていただきます。
手書きとパソコンどちらでもよい
履歴書を郵送する際、挨拶と送付書類について記した送付状も1枚添えてください。手書きとパソコン、どちらで作成しても構いません。書く内容は決まっており、インターネットで検索すると例文が出てくるので、それを参考に書きましょう。
「貴社」ではなく「貴所」
送付状には、冒頭に「拝啓 貴社益々ご発展のことと、お慶び申し上げます」といったような挨拶文をいれます。その際、法律事務所は会社ではないので「貴社」は適しません。適しているのは「貴所」あるいは「貴事務所」です。
また、弁護士法人の場合は貴社と貴所どちらにすれば迷うのではないでしょうか。
弁護士法人とは、複数の弁護士が社員となり設立する法人のことをいいます。ですので、法人内の弁護士が自身を名乗る際は「弁護士法人 ○〇〇〇法律事務所」と名乗ります。
ですので、弁護士法人の場合は貴所が適しています。
【注意点④】封筒と送付状記載する宛名
封筒や送付状の記載する宛名は、それぞれ次のように記入しましょう。
採用担当者名を記入する場合…「〇〇〇〇様」
採用担当者の名前が分からない場合…「採用担当者様」
採用係に送る場合…「採用係御中」
採用担当者が弁護士の場合…「採用担当者 弁護士 〇〇先生」
まとめ
法律事務所の事務員に応募する場合は、履歴書の書き方をはじめ提出する際にも注意点があります。応募する方は、本記事で紹介した内容を意識しながら、履歴書の作成と提出をしてみてください。